Rocky Linux 第3回「Raspberry Pi 4のRocky Linuxを日本語化する」

Raspberry PiでRocky Linuxを使えるようになりましたが、日本語キーボードを接続していても英語配列のままで使い難かったりタイムスタンプもUTCになっていたりします。

そこで、日本語化していこうと思いますが、まだRocky Linuxをデスクトップ化していませんのでCUIで日本語化していきます。

sudoのパスワード無し設定

Raspberry Pi OSの場合には、最初からsudoコマンドのパスワードを入力しなくても実行できるように設定されていて、AlmaLinuxの場合にはcloud-initを使って設定していました。

そこで、Rocky Linuxでも同様にsudoのパスワード無し設定をしておきます。もちろん、パスワード有りの方がセキュリティが強化されているはずですから、使用状況に応じて設定の有無を決めるのが良いでしょう。

$ sudo vi /etc/sudoers.d/010_rocky-nopasswd
rocky ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
$ sudo chmod 440 /etc/sudoers.d/010_rocky-nopasswd

これでrockyユーザーは、パスワードの入力無しでsudoコマンドを使うことができるようになりました。

日本語ロケールの設定

まずはロケールを日本語に設定します。現在は、次の状態となっています。

$ localectl
System Locale: LANG=en_US.UTF-8
    VC Keymap: us
   X11 Layout: (unset)  

LANGの値が、微妙にAlmaLinuxとは違っていてC.utf8ではなくUS.UTF-8になっています。

日本語ロケールを設定するために、日本語パッケージをインストールします。ここでは、日本語のフォントなども追加するために、glibc-langpack-jaと一緒にlangpacks-jaもインストールしています。

$ sudo dnf install -y glibc-langpack-ja langpacks-ja

日本語パッケージをインストールしたら、日本語ロケールに設定します。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.utf8

設定後の状態を確認してみます。

$ localectl
System Locale: LANG=ja_JP.utf8
    VC Keymap: us
   X11 Layout: (unset)     

システムロケールが日本語になりました。

日本語キーボード配列の設定

日本語ロケールになりましたが、キーボード配列は英語のままになっています。そこで、日本語キーボード用に設定していきます。まず、用意されている日本語用のキーボード配列を確認しておきます。

$ localectl list-keymaps | grep jp
jp
jp-OADG109A
jp-dvorak
jp-kana86

いくつかの種類が表示されていますが、ここではjpに設定することにします。

$ sudo localectl set-keymap jp

状態を確認してみます。

$ localectl
System Locale: LANG=ja_JP.utf8
    VC Keymap: jp
   X11 Layout: (unset)    

タイムゾーンの設定

日本語ロケールになりましたが、タイムゾーンがUTCのままになっています。

$ date
Thu Aug 31 02:56:06 AM UTC 2023
$ timedatectl
               Local time: Thu 2023-08-31 02:56:11 UTC
           Universal time: Thu 2023-08-31 02:56:11 UTC
                 RTC time: n/a
                Time zone: UTC (UTC, +0000)
System clock synchronized: yes
              NTP service: active
          RTC in local TZ: no

このタイムゾーンを日本用にAsia/Tokyoとして設定します。

$ sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

設定後の内容を確認してみます。

$ date
Thu Aug 31 11:57:30 AM JST 2023
$ timedatectl
               Local time: Thu 2023-08-31 11:57:33 JST
           Universal time: Thu 2023-08-31 02:57:33 UTC
                 RTC time: n/a
                Time zone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
System clock synchronized: yes
              NTP service: active
          RTC in local TZ: no

ここで、タイムゾーンがAsia/TokyoJSTになっているのに英語で表示されていますが、これは先ほど日本語ロケールを設定した後で、設定を読み込んでいないためです。再ログインするか、次のように設定ファイルを読み込めば日本語で表示されるようになります。

$ source /etc/locale.conf
$ date
2023年  8月 31日 木曜日 12:00:51 JST

これで、Raspberry Pi 4にインストールしたRocky Linuxを日本語環境で使用できるようになりました。

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