Raspberry PiでRocky Linuxを使えるようになりましたが、日本語キーボードを接続していても英語配列のままで使い難かったりタイムスタンプもUTCになっていたりします。
そこで、日本語化していこうと思いますが、まだRocky Linuxをデスクトップ化していませんのでCUIで日本語化していきます。
sudoのパスワード無し設定
Raspberry Pi OSの場合には、最初からsudo
コマンドのパスワードを入力しなくても実行できるように設定されていて、AlmaLinuxの場合にはcloud-init
を使って設定していました。
そこで、Rocky Linuxでも同様にsudo
のパスワード無し設定をしておきます。もちろん、パスワード有りの方がセキュリティが強化されているはずですから、使用状況に応じて設定の有無を決めるのが良いでしょう。
$ sudo vi /etc/sudoers.d/010_rocky-nopasswd
rocky ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
$ sudo chmod 440 /etc/sudoers.d/010_rocky-nopasswd
これでrocky
ユーザーは、パスワードの入力無しでsudo
コマンドを使うことができるようになりました。
日本語ロケールの設定
まずはロケールを日本語に設定します。現在は、次の状態となっています。
$ localectl
System Locale: LANG=en_US.UTF-8
VC Keymap: us
X11 Layout: (unset)
LANG
の値が、微妙にAlmaLinuxとは違っていてC.utf8
ではなくUS.UTF-8
になっています。
日本語ロケールを設定するために、日本語パッケージをインストールします。ここでは、日本語のフォントなども追加するために、glibc-langpack-ja
と一緒にlangpacks-ja
もインストールしています。
$ sudo dnf install -y glibc-langpack-ja langpacks-ja
日本語パッケージをインストールしたら、日本語ロケールに設定します。
$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.utf8
設定後の状態を確認してみます。
$ localectl
System Locale: LANG=ja_JP.utf8
VC Keymap: us
X11 Layout: (unset)
システムロケールが日本語になりました。
日本語キーボード配列の設定
日本語ロケールになりましたが、キーボード配列は英語のままになっています。そこで、日本語キーボード用に設定していきます。まず、用意されている日本語用のキーボード配列を確認しておきます。
$ localectl list-keymaps | grep jp
jp
jp-OADG109A
jp-dvorak
jp-kana86
いくつかの種類が表示されていますが、ここではjp
に設定することにします。
$ sudo localectl set-keymap jp
状態を確認してみます。
$ localectl
System Locale: LANG=ja_JP.utf8
VC Keymap: jp
X11 Layout: (unset)
タイムゾーンの設定
日本語ロケールになりましたが、タイムゾーンがUTCのままになっています。
$ date
Thu Aug 31 02:56:06 AM UTC 2023
$ timedatectl
Local time: Thu 2023-08-31 02:56:11 UTC
Universal time: Thu 2023-08-31 02:56:11 UTC
RTC time: n/a
Time zone: UTC (UTC, +0000)
System clock synchronized: yes
NTP service: active
RTC in local TZ: no
このタイムゾーンを日本用にAsia/Tokyo
として設定します。
$ sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
設定後の内容を確認してみます。
$ date
Thu Aug 31 11:57:30 AM JST 2023
$ timedatectl
Local time: Thu 2023-08-31 11:57:33 JST
Universal time: Thu 2023-08-31 02:57:33 UTC
RTC time: n/a
Time zone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
System clock synchronized: yes
NTP service: active
RTC in local TZ: no
ここで、タイムゾーンがAsia/Tokyo
でJST
になっているのに英語で表示されていますが、これは先ほど日本語ロケールを設定した後で、設定を読み込んでいないためです。再ログインするか、次のように設定ファイルを読み込めば日本語で表示されるようになります。
$ source /etc/locale.conf
$ date
2023年 8月 31日 木曜日 12:00:51 JST
これで、Raspberry Pi 4にインストールしたRocky Linuxを日本語環境で使用できるようになりました。