AlmaLinuxのブログで「AlmaLinux がRaspberry Pi 5に対応」したことが発表されています。これは、日本のサイバートラストのエンジニアの方の手によるもののようです。
2024/06/11 AlmaLinux with Raspberry Pi 5 Support! AlmaLinux blog
Raspberry Pi 5用AlmaLinuxの入手
AlmaLinuxのダウンロードサイトには、Raspberry Pi用のリンクが掲載されていませんでしたのでインストールガイドの掲載されているWikiからAlmaLinux OS 9用のページを開きます。インストールガイドのページにも、Raspberry Pi 5で使用する場合には2024年6月以降とされていますから2024年6月4日付の標準またはGNOMEデスクトップ版のいずれかのイメージをダウンロードします。
ここでは、GNOMEデスクトップ版を次のようにダウンロードします。
$ wget https://repo.almalinux.org/almalinux/9/raspberrypi/images/AlmaLinux-9-RaspberryPi-GNOME-9.4-20240604.aarch64.raw.xz
ここでは省略していますが、先のインストールガイドに「Verify AlmaLinux 9 images」とある手順に従ってダウンロードしたイメージを検証しておきます。
AlmaLinuxのイメージをコピー
無事にダウンロードと検証が終われば、Raspberry Pi Imagerを使用してコピーします。ここでは、ダウンロードしたイメージを直接SSDにコピーしています。
cloud-initの設定
AlmaLinuxでは、cloud-initを使用して初期設定していますから必要に応じて内容を修正しておきます。
第3回 Raspberry Pi 4でAlmaLinuxのcloud-initを利用
ブート順序の修正
使用しているRaspberry Pi 5は、NVMeブートしていますからイメージをコピーしたSSDが先にブートするようにブート順序を修正しておきます。Raspberry Pi 5に接続しているNVMeブート用のSSDを取り外すのが面倒だったためで、通常は必要のない対応かと思われます。
BOOT_ORDER=0xf641
通常は、BOOT_ORDER=0xf461
と設定していますがUSB接続するSSDからブートできるように順序を変更しています。
BOOT_ORDER
を上記のように編集したboot.conf
ファイルを作成したら、EEPROMを更新しておきます。
$ sudo rpi-eeprom-config --apply boot.conf
2024/02/28 Raspberry Pi 5のUSBブート
AlmaLinuxをRaspberry Pi 5から起動
準備ができたら、AlmaLinuxをコピーしたSSDを装填して電源を投入して起動します。
無事に起動することが出来ました、やはりRaspberry Pi 5ですから動作も速くなっています。
ところが、現状ではWi-Fiを一応認識してはいるようですが接続することが出来ませんでした。以前にAlmaLinuxをRaspberry Pi 4やRaspberry Pi 400mで使用する際にファームウェアの問題からWi-Fiで接続出来ない場合がありましたが、おそらくはRaspberry Pi 5用のファームウェアが正常に動作していないのではないかと思われます。(未確認)
現状、有線接続であればRaspberry Pi 5でAlmaLinuxを快適に使用することが出来そうです。