Raspberry Pi OSがLinux Kernel 6.1を採用

本日から、apt update && apt upgradeを実行することでRaspberry Pi OSのカーネルが最新のLinux Kernle 6.1に更新されるようになりました。更新後のバージョンは、64-bit版の場合次のものになっています。

$ uname -a
Linux raspberrypi.local 6.1.19-v8+ #1637 SMP PREEMPT Tue Mar 14 11:11:47 GMT 2023 aarch64 GNU/Linux

Linux Kernel 6.1は、昨年の暮れにLTSになっていてRaspberry Pi Forumの記事では次のように言われています。

・新しいアップストリームカーネルでRaspberry Pi固有のサポートが提供されるため、メンテナスが容易になる。特にKMSドライバーが、ほぼ完全にサポートされるようになる。
・追加のカーネル機能とともに、多くのデバイスのサポートが追加される。
・MGLRUをデフォルトで有効にしています。このため、メモリーが少ない状況でパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。

MGLRU(Multi-Generational Least-Recently-Used)Linuxカーネルでは、メモリーを管理する際にLRUとしてアクティブと非アクティブのリストに分類して、このリストを段階的にスキャンして削除の候補を見つける方式となっているが、これが非効率になってきているために世代番号の概念を取り入れてページが最後にアクセスされてからの経過時間で決まる世代が古い(世代番号が大きい)ものから再利用される方式を採用することでパフォーマンスが大幅に向上する可能性がある。

また、Linux Kernel 6.1からは開発言語としてRustが採用されていることも話題になっています。

Raspberry Pi用のカーネルは、GitHubで公開されているのですが、現在Default branchがrpi-5.15.yになっているために個別にビルドする際にはrpi-6.1.yブランチを使用する必要があります。(現時点では、まだタグ付けがされていませんでした)

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