前回は、「第4回 AlmaLinuxのヘッドレスインストール」としてWi-Fiに固定IPアドレスを設定していました。
ここでは、何らかの都合で固定IPアドレスから元のDHCPに戻す場合の設定を行なっていきます。
固定IPアドレス設定の状態
まず、現在の設定を確認しておきます。
$ nmcli -f ipv4 connection show SSID
ipv4.method: manual
ipv4.dns: 8.8.8.8,192.168.1.1
ipv4.dns-search: --
ipv4.dns-options: --
ipv4.dns-priority: 0
ipv4.addresses: 192.168.1.100/32
ipv4.gateway: 192.168.1.1
ipv4.routes: --
ipv4.route-metric: -1
ipv4.route-table: 0 (unspec)
ipv4.routing-rules: --
ipv4.replace-local-rule: -1 (default)
ipv4.ignore-auto-routes: no
ipv4.ignore-auto-dns: no
(以下略)
上記で、SSIDは実際のコネクション名で置き換えます。ipv4.method
がmanual
で固定IPアドレス設定となっています。実際に表示されるIPアドレスなどは、使用されている環境によって異なるかと思います。
DHCP設定への変更
nmcli
コマンドで、接続方式をmanual
からauto
に変更します。
$ sudo nmcli connection modify SSID ipv4.method auto
Wi-Fiに接続し直してみます。
$ sudo nmcli connection down SSID; sudo nmcli connection up SSID
リモートからsshで実行している場合には、この例のように一度に再接続まで実行しておく必要があります。
$ ip a
実は、IPアドレスを確認してもまだ固定IPアドレスのままになっています。そのために、sshで接続したまま作業ができているわけですが。
残存する情報の削除
現在の設定を確認すると、次のように固定IPアドレスで設定したIPアドレス、ゲートウェイ、DNSの情報が残っているのが原因です。
$ nmcli -f ipv4 connection show SSID
ipv4.method: auto
ipv4.dns: 8.8.8.8,192.168.1.1
ipv4.dns-search: --
ipv4.dns-options: --
ipv4.dns-priority: 0
ipv4.addresses: 192.168.1.100/32
ipv4.gateway: 192.168.1.1
ipv4.routes: --
ipv4.route-metric: -1
ipv4.route-table: 0 (unspec)
ipv4.routing-rules: --
ipv4.replace-local-rule: -1 (default)
ipv4.ignore-auto-routes: no
ipv4.ignore-auto-dns: no
そこで、これらの情報を削除してからもう一度接続しなおしてみます。ここで、実際に表示されるIPアドレスなどは、使用されている環境によって異なるかと思います。
$ sudo nmcli connection modify SSID ipv4.address "" ipv4.gateway "" ipv4.dns ""
設定が削除されていることを確認してみます。
$ nmcli -f ipv4 connection show SSID
ipv4.method: auto
ipv4.dns: --
ipv4.dns-search: --
ipv4.dns-options: --
ipv4.dns-priority: 0
ipv4.addresses: --
ipv4.gateway: --
ipv4.routes: --
ipv4.route-metric: -1
ipv4.route-table: 0 (unspec)
ipv4.routing-rules: --
ipv4.replace-local-rule: -1 (default)
ipv4.ignore-auto-routes: no
ipv4.ignore-auto-dns: no
上記の、IPアドレス、ゲートウェイ、DNSの情報が削除されました。
DHCPでの接続確認
もう一度、Wi-Fiを接続し直してみます。
$ sudo nmcli connection down SSID; sudo nmcli connection up SSID
リモートからsshで接続している場合には、IPアドレスが変わることで切断されることに注意して下さい。
他の端末からログインしてIPアドレスを確認すると、元のDHCPの状態に戻っています。
ここでは、Wi-Fiを再接続してDHCPの状態に戻していますが、再起動してもDHCPで接続するようになりました。