Raspberry Pi OSの最新版として2023/05/03版が公開されています。公式のダウンロードページで見ると次の内容となっています(64-bitの場合)。
リリースノートによれば、Recommended SoftwareのProgrammingメニューに64-bit版の「Mathematica」が追加されています。またカメラ関連のパッケージがインストールされています。Linux Kernelは6.1.21となりました。
さらに、Chromiumが113.0.5672.59に更新されているとなっていますが、現在のバージョンでは以前に制約となっていたストリーミングビデオもlibwidevinecdm0パッケージの64-bit版が提供されることにより再生できるようになりました。
参照: 2022/02/02 Raspberry Pi OS (64-bit) Raspberry Pi NEWS
当初は、上記のページにストリーミングの制約が書かれていたのですが、現在では削除されています。
デフォルトでインストールされる64ビットバージョンのChromiumには、WidevineCDMライブラリーのバージョンがないため、NetflixやDisney+などのストリーミングメディアを再生することは出来ません。代わりに32ビットバージョンを選択するには、ターミナルウィンドウで次の操作を行います。
$ sudo apt install chromium-browser:armhf libwidevinecdm0
逆に64ビット版に戻すには、次の操作を行います。$ sudo apt install chromium-browser:arm64 libwidevinecdm0-2022/02/02 Raspberry Pi OS (64-bit) Raspberry Pi NEWS (当初の内容からの引用を和訳)
以前のバージョンのRaspberry Pi OSからアップグレードしていて、Chromiumが113.0.5672.59になっている場合にはlibwidevinecdm0パッケージがインストールされているかどうかを確認します。これがインストールされていれば以前に制約となっていたChromiumの64-bit版でストリーミング再生ができないという問題を解消することが出来ています。もし、インストールされていない場合には、次の手順でインストールすることが出来ます。
注: 2023年5月16日 chromium-browser 113.0.5672.95が公開されました。
$ sudo apt install -y libwidevinecdm0
あるいは、以前のRaspberry Pi NEWSに従って32-bit版のChromiumに入れ替えていた場合には、同じNEWSに記載されている手順で64-bit版に戻した上でlibwidevinecdm0パッケージをインストールすることでストリーミングビデオを再生することができるようになります。