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Raspberry Pi 5 16GBとNUMAの設定

Raspberry Pi 5 16GBの発売開始

2025年1月から、Raspberry Pi 5の16GBメモリー版が発売されています。

2025/01/09 16GB Raspberry Pi 5 on sale now at $120 Raspberry Pi公式News

これで、最初に発表された4GB、8GB。また、その後に発表された2GBと合わせて4種類のメモリーのモデルが提供されるようになりました。

Raspberry Pi 5の16GBの発表にあたって、Raspberry Pi財団のEben Uptonは「Raspberry Pi 5では、パフォーマンスがRaspberry Pi 4の3倍向上していることから大規模な言語モデルや計算流体力学などのユースケースが実現可能になった」として、また「Raspberry Pi OSだけではなく、Ubuntuなどを使用する場合にも追加されたメモリーの効果が得られる」:と言っています。

現在Raspberry Pi 5 16GBモデルは、Switch Scienceから24,200円(税込)KSYからは22,440円(税込)となっています。

流石に、当初のRaspberry Piのように簡単に買える値段ではなくなってきています。

Raspberry Pi 5 16GBでの不具合対応

早速Raspberry Pi 5 16GB版を入手して使い出したのですが、MVMe M.2 SSDを接続してPCIe Gen 3.0に設定して使用していたところ負荷をかけるとハングアップするような場合がありました。

参考: 2024/05/13 Raspberry Pi 5でのPCIe Gen 3.0対応

購入時点ではブートローダーのバージョンが2024/09/23でしたから、rpi-eeprom-updateコマンドで更新して2024/11/12版を使用していました。

ブートローダーの更新履歴を見ると、2024/12/07にNUMA用のSDRAM_BANKLOW設定が有効化されて、2025/01/13にはRaspberry Pi 5 16GB用にSDRAMのリフレッシュタイミングが最適化されています。

参考: 2024/10/22 NUMA Testing Raspberry Pi Forum

そこで、raspi-configコマンドでブートローダーバージョンをDefaultからLatestに更新して最新の2025/01/14版に更新しました。

$ vcgencmd bootloader_version
2025/01/14 00:16:48
version 0451f142840c1a1d84660f59b50c5daf1087fe91 (release)
timestamp 1736813808
update-time 1737183465
capabilities 0x0000007f

ブートローダーが新しくなったことから、SDRAM_BANKLOWの設定を追加しなくてもNUMA構成が有効化されています。

$ dmesg | grep -i numa
[ 0.000000] NUMA: No NUMA configuration found
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x7fffd2c0-0x7fffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0xffffd2c0-0xffffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x17fffd2c0-0x17fffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x1ffffd2c0-0x1ffffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x27fffd2c0-0x27fffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x2ffffd2c0-0x2ffffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x37fffd2c0-0x37fffffff]
[ 0.000000] NUMA: NODE_DATA [mem 0x3ff7892c0-0x3ff78bfff]
[ 0.000000] Kernel command line: reboot=w coherent_pool=1M 8250.nr_uarts=1 pci=pcie_bus_safe cgroup_disable=memory numa_policy=interleave numa=fake=8 system_heap.max_order=0 smsc95xx.macaddr=2C:CF:67:C6:C3:F1 vc_mem.mem_base=0x3fc00000 vc_mem.mem_size=0x40000000 console=ttyAMA10,115200 console=tty1 root=PARTUUID=ce9a582d-02 rootfstype=ext4 fsck.repair=yes rootwait quiet splash plymouth.ignore-serial-consoles cfg80211.ieee80211_regdom=JP
[ 0.000000] mempolicy: NUMA default policy overridden to 'interleave:0-7'
[ 0.264315] pci_bus 0000:00: Unknown NUMA node; performance will be reduced
[ 0.401186] pci_bus 0001:00: Unknown NUMA node; performance will be reduced

また、現在ではPCIe 3.0の設定でも安定して使えているようです。

もう暫くすれば、ブートローダーバージョンがLatestではなくDefault版でもNUMA構成とSDRAMのリフレッシュタイミングを最適化した状態で使えるようになるのではないかと思います。

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