Raspberry Pi 5でのPCIe Gen 3.0対応
Raspberry Pi 5では、PCIe接続できるようになりましたのでNVMe M.2 SSDを接続して、今までにない速度でディスクを使用することが出来ます。
ところが現状ではPCIe Gen 2.0(5GT/sec)の対応であり、Gen 3.0(10GT/sec)は認定されていないとなっています。
参考: PCIe Gen 3.0 – Raspberry Pi公式ドキュメント
しかしながら、上記のドキュメントで/boot/firmware/config.txtファイルにdtparam=pciex1_gen=3のパラメーターを追加することでGen 3.0の速度を強制することができるとなっています。
raspi-configでのPCIe Gen 3.0対応
先日は、Raspberry Pi 5のUSB Currentがraspi-configコマンドで対応されるようになりました。さらに20240510版のraspi-configでは、PCIe Gen 3.0対応となっています。
raspi-configを実行して、6 Advanced Options画面を開くとA8 PCIe Speedのメニューが追加されています。

この画面を選択して、PCIe Gen 3を有効化または無効化することが出来ます。
有効化した場合には、/boot/firmware/config.txtファイルにdtparam=pciex1_gen=3の行が追加されますから、再起動することでPCIe Gen 3で接続出来るようになります。
逆に無効化した場合には、/boot/firmware/config.txtファイルのdtparam=pciex1_gen=3の行がコメントアウトアウトされます。
raspi-configコマンドのCLI
raspi-configコマンドは端末画面でメニュー形式で操作することが出来ますが、CLIとして実行することも出来るようになっています。その場合には、引数にnonintを与えて実行します。
$ sudo raspi-config nonint <コマンド> <引数>
ここで、PCIe Speedは次のようにして設定することが出来ます。
PCIe Gen 3を有効にする場合には、引数を0として実行します。逆に無効にする場合には、引数を1として実行します。
# PCIe Gen 3 を有効にする
$ sudo raspi-config nonint do_pci 0
# PCIe Gen 3を無効にする
$ sudo raspi-config nonint do_pci 1
公式ドキュメントでは、PCIe Gen 3の使用は認定されていないとの記述のままですが、raspi-configからも設定出来るようになったと言うことは、正式対応されつつあることになりますでしょうか。