Dockerの場合は、Raspberry Pi用のバイナリも配布されているのですがdocker-composeの場合は公式のバイナリは公開されていません。
もちろん、aptコマンドでインストールすることはできるのですが少し古いバージョンとなっています。
$ apt search docker-compose
docker-compose/stable,stable 1.21.0-3 all
Punctual, lightweight development environments using Docker
現在(2020/12/14)github.com で公開されているバージョンは1.27.4になっています。
実は、github.comで公開されているリポジトリーではマルチプラットフォーム用の Dockerfile とビルド用のスクリプトが用意されているため、簡単にRaspberry Pi用のdocker-composeをビルドすることができます。
以下、Raspberry Pi 用のdocker-composeをビルドする手順をまとめてみます。
- docker-composeをクローン
github.comからdocker-composeをクローンします。現在の最新版は1.27.4ですからcheckoutしておきます。
$ git clone https://github.com/docker/compose.git
$ cd compose
$ git checkout 1.27.4
2. docker-composeをビルド
ビルド用のスクリプトでdocker-composeをビルドします。
$ ./script/build/linux
これだけで、マルチプラットフォームに対応したそれぞれのバイナリーをビルドすることができます。
ビルドに成功していれば、distディレクトリにdocker-composeのバイナリーができていますのでバージョンを確認してみます。
$ ./dist/docker-compose-Linux-aarch64 version
docker-compose version 1.27.4, build 40524192
docker-py version 4.3.1
CPython version: 3.7.7
OpenSSL version: OpenSSL 1.1.0l Sep 2019
実行したOSの環境に合わせてdocker-composeのファイル名が変わってきます。この例ではRaspberry Pi4BでRaspberry Pi OS 64bit版を使用しているためLinux/aarch64となっています。
3. docker-composeのバイナリーをコピー
出来上がったdocker-composeのバイナリーをコピーしておきます。
$ sudo cp docker-compose-Linux-aarch64 /usr/local/bin/docker-compose
$ cd /usr/local/bin
$ sudo chown root:root docker-compose
$ sudo chmod 755 docker-compose
以上です!
この記事も、元々はQiitaに書いていたものを転載させていただきました。