2021年3月28日に、dockpromのv3.30.0が公開されました。このバージョンでは、dockpromで使用している様々なコンポーネントがバージョンアップしているのですが中でもcaddyがv2になったことにより、ビルドしなくてもdocker hubからpullするだけで使えるようになりました。さらに、cadvisorをビルドしているのですが、ここで使っていたcadvisor-dockerがバージョンアップしたことによりビルド方法を変更して利用することにします。
なお、元々の記事「Raspberry Pi 4B での dockpromの実行」で簡単な使い方などを書いていますので、ここでは新しくなったビルド方法だけをまとめることにします。
dockprom をクローンする
次のようにして、dockpromをクローンします。また最新のv3.30.0にチェックアウトしておきます。
$ git clone https://github.com/stefanprodan/dockprom.git
$ cd dockprom
$ git checkout v3.30.0
cadvisorをビルドする
cadvisorは、Raspberry Pi 4B用のdockerコンテナーが配布されていませんので、ここでビルドして作成しておきます。
元にしていたZCube/cadvisor-dockerが、マルチステージビルド用としてかなり修正されていますのでv0.36.0当時のものをチェックアウトしてから、dockpromのv3.30.0で使用しているcadvisorのv0.39.0を作成します。そのためには、次のようなスクリプトをcadvisor.shとして作成して実行します。
#/bin/bash
CADVISOR_VERSION=v0.39.0
git clone https://github.com/ZCube/cadvisor-docker.git /tmp/cadvisor-docker
cd /tmp/cadvisor-docker
git checkout b7a709f965f37ac9ef449e3b14408edc5cf79757
docker build --build-arg CADVISOR_VERSION=${VADVISOR_VERSION} -t cadvisor:${CADVISOR_VERSION} .
rm -fr /tmp/cadvisor-docker
exit 0
dockpromのdocker-compose.ymlファイルを修正
cadvisorをRaspberry Pi 4B用にビルドしていますから、dockpromのdocker-compose.ymlファイルのimage行を修正します。
$ vi docker-compose.yml
cadvisor:
image: cadvisor:v0.39.0
dockpromの実行
準備ができましたので、以下のようにしてdockpromを起動します。
$ docker-compose up -d
必要なdockerコンテナーをpullしてから起動しています。
dockpromの実行画面
今回のバージョンからは、Storage Load と Used Storage も綺麗に表示されるようになっています。