Oracle Cloud Infrastructure
Oracle Cloud Infrastructureで、ARMインスタンスがAlways Freeとして使えるようになったということで試し始めています。ところが、ARMのインスタンスを確保するのが非常に難しい状況で「可用性ドメインのシェイプVM.Standard.A1.Flexの容量が不足しています。後で再試行してください。」と言われ続けています。
アナウンスでは、「Always Freeで4つのA1コアと24GBのメモリを提供」とされていますので、これを確保できれば素晴らしいのですが。
そうこうしているうちに、VM.Standard.A1.Flexで最低限のOCPU 1、メモリー6GBのインスタンスを確保することが出来ちゃいました。これがIntelベースですとVM.Standard.E2.1.MicroがAlways Freeとなっていますから、OCPU 1、メモリー1GBがAlways Freeの対象とされています。この場合には、まるで懐かしいRaspberry Pi 3Bとか3B+のような感じがします。
用意した5種類の環境
お試し状態ではありますが、Oracle Cloud Infrastructure に3種類のインスタンスを用意して、さらに手元のRaspberry Pi 4BのmSD版とSSD版の合計で5種類の環境でシステムをビルドする時間を調べてみました。この時間については、それぞれ1回ずつしか実行していないこともあり、あくまでもご参考程度ということになります。
インスタンスの種類 | CPU | CPU数 | メモリー容量 |
VM.Standard.A1.Flex | ARM | 1 | 6GB |
VM.Standard.E2.1.Micro | Intel | 1 | 1GB |
VM.Standard.E2.1 | Intel | 1 | 8GB |
ちなみにRaspberry Pi 4Bは、メモリー容量4GBで実行しています。
ここで、OCIのVM.Standard.E2.1.Microではメモリー容量が1GBしかありませんし、Raspberry Pi 4Bもメモリー容量4GBで実行していますから、それぞれスワップを4GB作成して追加しています。
ビルドにかかった時間
ここでは、適当な時間を必要とするソフトウェアとしてHyperledger Iroha v1.2.1を使用してみました。先ほども書きましたように、ご参考程度の大まかな内容にはなりますが、以下のような結果となりました。
実行環境 | 所要時間 |
OCI VM.Standard.A1.Flex | 30分45秒 |
OCI VM.Standard.E2.1 | 1時間53分36秒 |
OCI VM.Standard.E2.1.Micro | 5時間10分31秒 |
Raspberry Pi 4B mSD版 | 2時間46分17秒 |
Raspberry Pi 4B SSD版 | 19分51秒 |
それにしても、Raspberry Pi 4BのSSD版の速さが際立っています。また、OCIの場合もARM版であればメモリーが6GBあるためにビルドの際にもスワップが発生していないこともあり、まぁまぁ使えそうな速度でした。
これが本来のというかA1コア4つとメモリー24GB確保できれば、相当に期待できそうです。
特にOCIのVM.Standard.E2.1.Microでは、メモリーが1GBしかないために往事のRaspberry Pi 3Bとか3B+でビルドしていた頃を思い出しそうな状態になっています。
Raspberry Pi 4Bの場合においても、普段は使っていないmSD版ではメモリーが4GBのモデルで実行したこともあり最大でスワップが1.5GB程度使われていることと相まって相当に遅い結果になっています。
やっぱり、Raspberry Pi 4B使う場合にはSSD版として使うのが良さそうだと感じています。またOCIのARMインスタンスを使えるようになれば相当に高速になるのではないかとも思います。